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擬似モダニズムの地平Ⅱ

小川敏夫法相に罷免を

─「犯罪に対する刑罰は国民が決めることで、刑罰権は国民にある。世論調査でも大半の国民が支持している」─ 小川敏夫法務大臣 

 死刑執行の予感はあったが、一度に3人の死刑執行が行われてしまった。たしかに法務大臣には執行命令の権限がある。しかしその理由として、多くの国民が死刑を支持しているからというのは、本末転倒である。世論調査ではその理由として、「遺族の苦しみ」をあげている人が半数を超えているようだが、しかしそれが理由であれば、矯正と懲罰を審議するはずの裁判が結果的に、仇討の場と化すことになる。
 それは被告の為の裁判から、被害者の為の裁判になってしまったことを意味し、それが続く限り、日本に民主的な司法が根付くことは不可能であり、前近代的な「死刑制度」は日本からなくならない。

そしてこのことがさらに不幸なのは、仇討を果たした遺族にも後悔の念が残る可能性があることだ。ずっと将来、「許す」可能性さえも絶たれてしまう。そのように考える時、今回のように、遺族の苦しみを理由に死刑を執行することがいかに愚劣なことであるかが分かるだろう。
 本当に遺族の憎しみを汲み取り、死刑を存続するのなら本当は、「被害者参加制度」等を止め、遺族を裁判の場から遠ざけてあげた上で厳罰を言い渡すのが筋であって、卑しくも法務大臣の権限で死刑を執行するのであれば、国民が支持しているからなどという理由付けをするのではなく、「法に従って自らの意志によって死刑を執行した」と、宣言するべきなのだ。
 小川法相を罷免すべきである。
by eye-moriemon | 2012-04-03 18:49 | 死刑
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近代日本人の先天的欠陥を探る

by Toshiyuki Mori
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