擬似モダニズムの地平Ⅱ

総選挙の構図 「希望」が幻想だったわけ 歴史社会学者・小熊英二

 安倍晋三首相の周辺は、「日本人は右が3割、左が2割、中道5割」と語っているという〈1〉。今回の選挙を、この図式をもとに読み解いてみたい。

 実はこの比率は、選挙の得票数にも合っている。「右3割」は自公の固定票、「左2割」は広義のリベラル(共産党も含む)の固定票、「中道5割」は棄権を含む無党派としてログイン前の続き検証してみよう。

 日本の有権者は約1億人。「右3割、左2割」なら、自公が3千万票、野党が2千万票となる。実際に2014年衆院選の自公の選挙区得票数は2622万、4野党(民主、共産、社民、生活)が1989万。16年参院選の比例区は自公が2768万で4野党は2037万だ。なお維新の得票を自公に足すと2回とも約3千万になる。首相周辺は、こうしたデータをもとに語っているのだろう。

 そして12年以降の国政選挙投票率は、いつも50%台だ。つまり「中道5割」の多くは棄権している。この状況だと、リベラル(2割)は必ず自公(3割)に負ける。野党が乱立すればなおさらだ。

 民主党が勝った09年衆院選はどうか。この時の投票率は69%で棄権が3割。民主・社民・共産は選挙区で3783万、自公は2808万。両者の比率はざっと4対3で、グラフで示すと図1となる。リベラル(2割)に無党派票(2割)が加わり、自公(3割)に勝った形だ。

 今回の選挙はどうか。希望の党は、無党派票を集めて自公に勝つかのように当初は報道された。つまり図2(リベラル2、自公3、希望4)になるというわけだが、それには投票率90%が必要だ。どんなブームでも、それは不可能である。

     *

 ならば今夏の都議選で、なぜ自民は負けたのか。実は都議選では、小池ブーム以上に、公明党の動向が大きかった。

 創価学会は衆院選の各小選挙区に2~3万票を持つ。これが野党に回れば、自民党候補は2~3万票を失い、次点候補が2~3万票上乗せされる。つまり次点と4~6万票差以下で当選した自民党議員は落選する。14年総選挙の票数で試算すると、公明票の半数でも離反すれば自民党議員が百人は減るという〈2〉。

 都議選では、公明党が小池新党支持に回った。しかも東京は農業団体など自民の固定票が少ない。結果は、公明票に離反された自民が総崩れになった。

 図3で都議選の得票を単純化した。投票率は51%で棄権5割。公明の支援を得た小池新党と公明党の合計で2・5割。東京は無党派が多く自民もリベラルも固定票が少ないので、自民系が1・2、民進・共産・社民などが合計1・2。こうみると、1・2を凌(しの)ぐ程度かそれ以下の「小池効果」で自民に勝てたとわかる。小池ブームは意外と小さかったのだ。

 今回の選挙に公明の離反はない。冷静に考えれば、夏の都議選は大阪での維新ブームの変形版にすぎない。ならば都知事が党首の政党が地方でブームを起こす理由もない。自民党茨城県連幹事長は、「希望」立党直後から、地方に大きな影響はないと述べていた〈3〉。初めから「希望」の大勝など幻想だったのだ。

     *

 ではなぜ「希望」は過大評価されたのか。これはメディアの責任が大きい。維新が国政に出た時、東京のメディアは冷静にうけとめた。だが彼らは、自分の地元の東京で起きた小池ブームを相対化できず、東京で起きたことは全国で起きると誤断した。「永田ムラ」に密着している「報道ムラ」の記者は、永田町の現象を全国的現象と考えがちだ。小池の「排除」発言がなければ勝っていたという意見は、幻想に惑わされた「永田ムラ」と「報道ムラ」の責任回避だと思う。

 それでも、小池自身はまだしも冷静だった。彼女が党首に出た理由は、すでに65歳で、首相の座を狙う最後の機会だったからだといわれる〈4〉。それで党首になっても、知事を辞任して国政に出る判断は世論調査の支持率を見たあとで十分だから、都知事の座は確保できた。

 軽率だったのは、支持率調査さえ出ないうちに自滅行為に走った前原誠司だ。彼は民進党支持者が希望支持に移行すると考えたかもしれないが、あんな独断的なやり方で支持者が離反しないはずがない。党の公式サポーターすら「前原誠司に詐欺られた」と非難した〈5〉。

 あるいは前原は、民進党内のリベラル派を切り、保守二大政党を実現する好機と考えたかもしれない。だがリベラル層を切りながら自公に勝つには図2の達成が必要だ。実際には、非自民・非リベラルの票を狙った維新や「みんな」、そして希望は、約10%の保守系無党派票を奪いあうニッチ政党にしかなっていない。

 逆に立憲民主党の健闘はリベラル層の底堅さを示した。自公に勝ちたいなら、リベラル層の支持を維持しつつ無党派票を積み増す図1の形しかない。保守二大政党など幻想であることを悟るべきだ。

 選挙は終わったが民主主義の追求は続く。政治家はブームや幻想に頼らず、現実の社会の声に耳を傾けてほしい。

     *

 〈1〉記事「『安倍政治』を問う:3 選挙中は『こだわり』封印」(本紙9月29日朝刊)

 〈2〉記事「衝撃シミュレーション もし今、衆参ダブル選挙なら 安倍自民、大敗!」(週刊ポスト15年8月21日・28日号)

 〈3〉記事「うねる政局、手探り 衆院選」(本紙9月29日朝刊)

 〈4〉記事「小池“緑のたぬき”の化けの皮を剥(は)ぐ!」(週刊文春10月19日号)

 〈5〉北原みのり「騙(だま)された…選挙に行くしかない」(週刊朝日の連載、10月20日号)

     ◇

 おぐま・えいじ 1962年生まれ。慶応大学教授。今月は、記事に自作グラフを添えるアイデアを提起した。


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# by eye-moriemon | 2017-10-29 14:05 | その他 | Comments(0)

(耕論)保護者なき日本 宮台真司さん、白井聡さん

 朝日Webぺーじからの転載です。

「日本が(在日米軍の駐留経費で)公正な負担を払わなければ、日本を守ることはできない」。そんな発言を続けてきたトランプ氏が次期米大統領に就く。同氏の主張は、戦後、米国を「保護者」のように見てきた日本の常識を覆すものだ。日本にとって、危機なのか、好機なのか。

 ■自明の対米従属、愚に気付く 宮台真司ログイン前の続きさん(社会学者)

 米大統領選でのトランプ氏の勝利は僕が待ち望んでいた結果です。理由のひとつは「対米従属」という日本最大の自明性が崩れること。戦後しばらくは違いましたが、昨今は「対米従属」が自明の理。従属を前提に外務、経産官僚らが米国との近さを競う省庁内の席次争いをし、そこに政治家が依存、メディアや有権者が見過ごす。この愚かさへの気付きにつながるトランプ大統領誕生は、短期的な混乱を生んでも、日本にとって良いのです。

 戦後の日本は吉田茂(元首相)ら経済重視の自由党系が対米従属を選び、鳩山一郎(同)ら国権重視の日本民主党系も対米追従を踏み外せませんでした。憲法9条護持を掲げる左派も同じ。平和主義を掲げつつ安全保障は米国に依存、負担は沖縄に押しつける。見たいものしか見ないご都合主義です。

     *

 ただ戦後しばらく、対米従属は戦略的でした。米国に軍事を任せて経済に注力する「選択と集中」です。だからこそ当時の共産党が反9条の愛国路線を掲げる一方、対米従属が前提の保守と革新が自民党と社会党に合同した。

 1980年代の牛肉やオレンジ交渉ぐらいまでは対米従属の戦略性への自覚がありました。でも90年代には忘却され、「米国についていけばよい」という自明性が政治家も含めた共通感覚になった。

 揚げ句が、96年の日米安保再定義のための共同宣言です。冷戦終了後の日米関係の「見直し」どころか、米国と一蓮托生(いちれんたくしょう)が当たり前になりました。昨今の典型がTPP(環太平洋経済連携協定)。トランプ氏が米国の離脱を表明しましたが、直前まで米国主導のTPP発効が自明とされ、メディアもそう報じていました。日本政府はいまだに「米国を説得する」と自明性に埋没したままで、国会審議もトランプ当選などなかったかのよう。行政官僚制は一度動き出すと、民意を背景に政治家がブレーキをかけない限り止まりません。それを先の戦争で経験した私たちは通商、原発、基地行政で今同じ経験をしています。

     *

 トランプ氏が選挙戦の主張通り日米安保体制を見直せば、日本は右往左往します。対米従属前提の小役人の権益が崩壊しても、別のやり方を採る政治的資源がない。他のゲームをしようにも、例えば中国との間に信頼醸成がない。

 ひどい秩序でも壊れかけると、混迷した人々が既存秩序にすがろうとする。だからこそ新秩序のビジョンを告げる営みが必要だ――。哲学者のグラムシやルカーチが説いた伝統的問題です。ただ新ビジョン共有には時間がかかり、短期的混乱は避けられません。

 それでも僕は「祝 トランプ当選」と言います。一過性の現象ではないからです。米国は軍事プレゼンスを低下させ、中間層分解で民主制を不安定化。分断が進み、人権や多様性尊重という自由主義的価値の盤石さは崩されている。

 トランプ氏勝利は、そんな文脈で起きた野放図なグローバル化に対する揺り戻しです。揺り戻しは早いほど後遺症が小さい。だからブレグジット(英国のEU離脱)に続くトランプ氏当選は良い。クリントン氏が当選していたら、既存の自明性への埋没が続き、問題が放置されたでしょう。

 つまりそれは単なる暴力的ポピュリズムの勝利ではない。野放図なグローバル化がもたらす悲惨さを実感できる米国だからこそ、「自明性の枠内で正しいことを言うだけ」の口舌の徒がノーを突きつけられたと見るべきです。

 クリントン氏と民主党候補の座を争ったサンダース氏も含め、不器用なアウトサイダーに多くの人がひかれ、既存政治の自明性が揺さぶられる。日本の「対米従属」もそう。自明性に埋没した思考停止の蔓延(まんえん)に、気付きが与えられます。今の日本が混乱するのは当然です。絶望的な状況の自覚から始めるのです。(聞き手・高久潤)

     ◇

 みやだいしんじ 59年生まれ。首都大学東京教授。専門は社会学。著書に「社会という荒野を生きる」「日本の難点」など。政治から文化批評まで幅広く分析。

 

 ■自立の意志なく、追従露骨に 白井聡さん(政治学者)

 トランプ氏が米大統領選で当選すると、安倍晋三首相は飛んでいきました。「夢を語り合う会談をしたい」と言って。夢みたいなことを言うなよと思いましたね。

 安倍さんは選挙戦中クリントン氏には会った一方で、トランプ氏をスキップしてしまった。それを挽回(ばんかい)したかったのでしょう。飼い主を見誤った犬が、一生懸命に尻尾を振って駆けつけた。失礼ながら、そんなふうに見えました。恥ずかしい。惨めです。それを指摘しないメディアもおかしい。

 米国が孤立主義に振れれば、日本は対米従属から対米自立へと向かわざるを得なくなる。私も早く自立してほしいと思います。ではすぐにそっちへ向かうかと言えば、官邸や外務省にはそのビジョンも意志もないでしょう。だって、見捨てないでくださいご主人様、とやったばかりですよ。

 大統領選中の報道や論議もおかしかった。トランプになったら、ヒラリーだったら、日本への影響はどうだこうだ、と。これは変でしょう。自分たちはこうしたい、というのが一切なくて、米国はどうなるかという読み解きばかり。異様です。何も考えずに米国にくっついてさえいればいいと思っている証拠でしょうね。

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 今後、日本に米軍の駐留経費を100%負担せよと言ってくるかもしれません。いや150%、200%出せ、かもしれない。はたして安倍政権は断れるのか。私は断れるという気がしません。

 そもそも、米軍基地の有無や規模と自立性の程度はほとんど関係ない。ドイツを見てください。巨大な米軍基地がある。それで米国の顔色をうかがうような政治をやっていますか。違いますね。

 沖縄で米軍基地問題がこれだけ軋轢(あつれき)を起こしているのに、なぜ政府は正面から向き合わないのか。

 もし、私が権力中枢にいたら、「日米安保を断固維持するために、なんとかして地元の怒りを静める」と考えます。4月には沖縄でレイプ殺人事件がありました。1995年の米兵による集団暴行事件の記憶もある。内心慌てている米国に、こちらは「日米地位協定ぐらい改定しないとまずい」と持ちかける。その気があれば、強い姿勢で交渉できるはずです。

 でも日本政府はやらない。最強の用心棒を怒らせやしないか、恐れているからでしょう。だから沖縄の苦悩には向き合わずに、とにかく米国のご機嫌をとっている。

 親米保守政権にとって一番大事なのは、米国支配の世界秩序が続くことです。米国に寄りかかっていれば、自分の立場を守れ、変わる必要はない、と思えるからです。

 日本のTPP反対派にはトランプ氏に期待する向きもありますが、楽観していません。「アメリカ・ファースト」とは、TPPなど手ぬるい、米企業のために日本はもっと市場を開けろという要求だと解釈できる。国民皆保険をやめて米の民間保険会社を入れろとか、水道事業を民営化しろとか。こうした要求に抵抗する覚悟が現政権にあるとは思えない。

     *

 ひたすら対米追従するという日本側の本質は何ら変わっていないのだから、米国の国益追求がむき出しになる分だけ、今後、従属の露骨さはむしろ強まると思います。

 90年前後に冷戦が終わり、敗戦によって生まれた対米従属を続ける必要はなくなったのに、保守政権はその後もそれをやめようとしない。だから私はこれを「永続敗戦」だと名づけました。この構図がなお続く可能性は高い。

 保護者なき日本はどこへいくか、ですか。そもそも日本にとって保護者は存在したのでしょうか。これは国と国との関係です。親分と子分の関係だって、互いに都合がいいから。利害が変われば関係も変わる。もし「愛してくれているから同盟関係にある」などと信じているとしたら、そんなおめでたい国は日本だけでしょう。(聞き手 編集委員・刀祢館正明)

     ◇

 しらいさとし 77年生まれ。京都精華大学専任講師。13年の「永続敗戦論」(石橋湛山賞)が話題に。ほかに「戦後政治を終わらせる」「『戦後』の墓碑銘」など。
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# by eye-moriemon | 2016-11-25 12:49 | その他 | Comments(0)

オバマと安倍の歴史的愚行

「歴史的愚行」

戦後を睨んだ米ソの政略のために30万の同胞の命が原爆によって“人体実験”のように破棄されたにもかかわらず、賠償要求どころか謝罪要求もできないまま、米大統領を広島に招き、被爆者と和解させ、滔々と「核廃絶のための勇気を持たなければならないが、自分が生きているうちは難しい」などと偽善の演説を許すことの、本当の歴史的“意味”を日本人は解っているのだろうか?

なぜ過去70年に亘り、アメリカは謝罪を拒否し、広島を訪れることもしなかったのか? それは暗黙の内に、中途半端な謝罪は受け入れるべきではないと、日本人は感じ、アメリカもそのようなことをすれば、彼らにとっての“正義(独善的)”が大きく揺らいでしまうと感じていたからだ。

しかし今回、失地挽回を図ろうとする安倍の愚行によってそれが崩されてしまった。かろうじて表面に露出していた日米間の“問題(傷)”が、極めて中途半端な形で模糊されてしまったということだ。

それだけではない。原爆投下というトラウマは、歴史的一時期に起こった二国間の矮小な問題ではなく、人類史的なものであり、それは唯一アメリカだけが背負ってこなければならなかった。そしてそのトラウマが大きければ大きい程、核国保有国にとって、核兵器使用への抑止力になったはずだ。しかしこともあろうに、被爆国である日本が、そのアメリカの中途半端な謝罪を受け入れてしまった。

多くの人は、特に日本人はそう思わないかもしれないが、今回の安倍(日本人)の愚行は、今後の核兵器使用のハードルを下げてしまった可能性があると思う。
 HIROSIMAの問題は、解決されないまま、宙吊りにされたままの方が、遥かに意味があったのだ。
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# by eye-moriemon | 2016-05-28 13:31 | 戦争 靖国 | Comments(0)

桜井昌司さんへのコメント

4月19日 参議院法務委員会、新刑事訴訟法案についての参考人招致に応じた、布川事件冤罪被害者、桜井昌司さんのグログへのコメントです。

「お疲れさまでした。桜井さんの気持ちは充分に伝わったと思います。しかし残念だったのは、あの委員会に出席している国会議員、官僚達の“諦感”を覆す事は難しいだろうなと感じられた事です。この法律を作った学者や法務省の役人も、桜井さんや小池さんの意見が正論だということはほんとうはみんな解っているはずなんですけどね。

 本当なら、何年か前から話し合われてきた、今回の新刑訴法案に至る、法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」に対して、立法府の国会議員がもっと積極的に関わらなければならなかったんだと強く感じます。結果的に出てきた法案に対してただ反対意見を述べるだけでは、この、警察、法務行政が悲願とする“警察国家”へと至る可能性の高い法案を、大幅な改正や廃案に持ち込む事は難しいでしょう。まさにこれは、立法府の怠慢だと言えるのではないでしょうか。結果的に彼らの無関心が多くの冤罪を生んでしまう事になるのではないかと思います。

 共産党の仁比さんはまだしも、その他の国会議員達は、本当にこの法案を何とかしようという気持ちが無いように感じられました。盗聴、司法取引など、ますます国会議員の首を絞める法律だという事を理解しているのでしょうか、それとも、もうすでに警察権力におもねり始めているのでしょうか。
 そして、かつて日本の官僚達が、負けると解っていた戦争を止められなかったように、現代の役人達も、なにかもっと強い力(共同幻想?)に引きずられるように、不本意でありながらも、“警察国家”へと向かう法律を粛々と施行してゆくのでしょうか。

 日弁連は、裁判員法導入の際も、「不完全かもしれないが第一歩を踏み出す」というロジックで賛成に回りましたが、3年後の見直しでも全く改善はされず、検察の求刑よりも重い判決を出すなどしたあげく、今市市事件判決では完全に検察の罠にはまってしまいました。そして今回の新刑事訴訟法も、まったく同じロジックを使って賛成意見を述べていました。
 最も大きな間違いは、裁判はひとつひとつ個別に慎重に審議しなければならないものなのに、「不完全でもとりあえず全面可視化されるのだから徐々に改善されればいい」というような、全体主義者のような考えで裁判を認識しているところだと思いました。仮に将来改善されたとしても、その間に不当な判決を受けた冤罪被害者の人生はどうでもいいのでしょうか?
 このような思想は、例えば、子供の貧困率が16%に及んでいる事について質問された安倍総理が、破廉恥にも「でも全体的な数字で見れば、日本はまだ豊かな方だ」と答弁した事と同じで、ほんとうにこれが、“ひとり”の被疑者と向かい合って権利を守らなければならない弁護士のいうことかと思いました。僕は、昨日の委員会で、ご用学者よりも、役人よりも、この日弁連の態度に一番腹が立ちました。

 昨日の法務委員会に付いてはもっと言いたい事はたくさんあるのですが、きりがないのでこのへんで止めますが、とにかく桜井さんの証言は、本当に聞いている人に強いインパクトを与えたと思います。去年の衆議院の参考人招致のときもそうでしたが、桜井さんの涙の訴えは、無関心だった国会議員や、流れに逆らえないか弱い役人達、そしてそこに寄生して生きている御用学者にも、一時でも、“後ろめたさ” を感じさせられたのではないかと思います(日弁連は感じていないかもしれませんが)。ほんとうにお疲れさまでした。」
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# by eye-moriemon | 2016-04-20 17:14 | 裁判 | Comments(0)

熊本地震に思うこと

冤罪被害者の桜井昌司さんのブログへのコメントを転載。

「昨日の地震は、日本で、過去4度しかなかったという震度7! にもかかわらずマグニチュードは6.4? という、ごく浅い震源の強烈な直下型地震だそうですが、1000年単位で起こるプレート型の東北大震災とは違い、活断層さえあれば、いつどこで起こっても不思議ではないタイプの、しかも狭い範囲の強烈な地震だったという事ですね。
 日本列島は、今回の熊本にも近い、“中央構造線”と、“糸魚川静岡構造線”という巨大な断層が十字に交わっていますが、そのほぼ真上に、川内原発と伊方原発と、世界最大規模の浜岡原発があるんですね、考えただけでもゾッとします。特に浜岡は管さんの英断で止まってはいますが、あそこは法律上、岩盤の上に作らないといけないはずの原子炉を「そんな事に拘っていたら作れない」と言い放った当時の責任者、班目委員長の妄言によって、むりやりに砂地の上に作ったそうです。
 恐れられている東南海地震のようなプレート型巨大地震でなくても、今回のような強い直下型地震がくれば、建物その物が倒壊してしまうかもしれません。原子炉外部の貯蔵用プールに眠る核燃料がむき出しになり、東日本全体を失う事になりかねないということです。
 頭のいい人ほど、政府行政の中心に居る人ほど、そのことはよ~く理解しているはずなんですけど原発を止める方向には向かわないし、頼みの民進党でも2030年代には何とかなどと言っている。今、起こっても不思議ではないのに。
 いつも同じ事を書いてしまいますが、やはり日本人の死生観は不思議ですね、根本的な部分で、「生きる」事に不真面目ですね。真剣に「何とかしなければ!」とは思えないようです。司法問題も同じなんでしょうかね、人権を侵された経験を持つ人でないと、なかなか「人ごとではない!」と、思えないのかもしれませんね。」

自民党を支持するひとが減らないのも同じかもしれません。要するに、日本人はおしなべて、「生きる」ことに不真面目なんです。
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# by eye-moriemon | 2016-04-15 14:45 | 原発・災害 | Comments(0)

集団的自衛権の嘘

2014年4月23日 読売新聞 オバマ大統領インタビュー記事
アメリカは、日本は集団的自衛権は日米同盟の枠内で行使すべきであり、それが両国の利益に繋がると考えているようだ。集団的自衛権の理念から大きく逸脱しているのではないか。以下抜粋

「我々は国際的な安全保障に対する大きな役割を果たしたいという日本の意欲を、
熱烈に歓迎している。集団的自衛権の行使に関する現在の制限を見直すことなどで、
自衛隊の強化と米軍のとの連携を深める努力を行っている安倍首相を称賛する。
自衛隊が日米同盟の枠内でより多くの役割を担うことが、両国の利益にかなうと信じている。」

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# by eye-moriemon | 2015-06-26 12:02 | その他 | Comments(0)

全国に広がる 『プレミアム商品券』の怪

超怪しい!『東村山プレミアム商品券』
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市役所に聴取してみました。今年1月に政府の方からの指導で全国的に始まった制度だそうです。東村山には1億円の割り振りがあり、2割を割引いた各店舗にその分がそこから補填されるそうです。最大100000円の商品券を1家庭で購入出来るそうなのですが、1億の枠を超えると、抽選になります。
 おかしいですよね、行政サービスは公平でなければならないはずなのに受益者に差が出てしまいます。担当者は「抽選自体は公平に行われる」と弁明しますが、ぜんぜん意味合いが違うでしょう。というか次元の違う話でしょ?
これは単に、公約のデフレ脱却、緩やかなインフレを表面的に作り出すための詐欺です。そして抽選に漏れた人は物価上昇の不利益のみを受けることになります。僕は憲法違反だと思うのですが、皆さんはどう思われますか?
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# by eye-moriemon | 2015-06-09 10:00 | 精神的欠陥 | Comments(0)

国家戦略

fb「9条の会」林さんの投稿より

今朝(4月29日)のNHKテレビの8時前の放送で、同時通訳の誤訳のお詫びの訂正報道が流れました。全然、文章が違うではないか。内容も全く違う。辺野古移設を唯一絶対の方法と強行する日本政府の偽訳が図らずも公表されてしまった。

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# by eye-moriemon | 2015-05-02 09:10 | その他 | Comments(0)

国賊!

 ええカッコし~の安倍が、開けなくてもいいパンドラの箱を開けてしまった。それは同じ頭の構造を持った石原の「尖閣諸島買います」発言と同等の、次元の低さなのだが、同じ国賊でも安倍の罪が遥かに深いと思うのは、日中の問題が当事者間の問題であるのに対し、キリスト教社会に対する、100年に及ぶイスラム教徒の積年の恨みが根底にある問題に対して、最後にのこのこと出しゃ張って行って、日本を戦いの最前線に押し出してしまったからだ。

 資本家をぞろぞろと引き連れ、イスラエル国旗の前に立ち、「イスラム国と戦う周辺諸国を支援する」などと発言する安倍の、無責任さと頭の悪さは第一次政権時の惨めな末路が証明していたはずなのに、同様に著しく民度の低下した日本人が凝りもせずに同じ男を選んでしまった。つまり自業自得ということか。
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# by eye-moriemon | 2015-02-01 21:25 | 戦争 靖国 | Comments(0)

新聞社の責任意識の差─慰安婦報道を廻って

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平成9年4月13日に読売新聞が慰安婦報道の訂正記事を載せたということなので、縮刷版を当たってみました。最初、どこを探しても見当たらなかったのですが、やっと社説の一部にそれらしき一文を見つけました。記事の写真は読みづらいので、関係箇所を書き出してみます。社説のタイトルは、『まだ残る日本性悪説の呪縛』。

(小見出し)バランスを欠く慰安婦議論
「近年のいわゆる従軍慰安婦問題なども、とかくバランスを欠いた形で論じられる場合が多い」
「ドイツ軍が占領地域に多数の軍用強制売春施設を設置し、組織的な‘女性狩り’をしていたことも明らかにされているが、日本の場合、官憲が「強制連行」した事を示す資料はない」
「勤労動員だったと女子挺身隊を慰安婦徴用のための‘女性狩り’だったと、歴史を偽造してまで、日本を“比類なき悪”に仕立てようとした報道などは、そうした偏った姿勢が行き着いた結果ではないか」

 これだけです。「なんだよこれ!」って感じですよね。吉田証言を鵜呑みにした記事を書いたのも、女子挺身隊の一件も、しっかり読売も誤報記事を載せていたのに、この「人ごと」のような記事内容は何ですか。しかもわざわざドイツ軍の売春施設に「強制」と付け加えている。これって訂正記事と言えるのでしょうか。
 産経に至っては、吉田証言を元にした特集記事を書いて、ジャーナリズム賞を貰ったりしたあと、92年に訂正記事を書いたという事ですが、なぜかその2年後には、ちゃっかりとその特集記事を書籍化して出版しています。また、どんな訂正記事だったのか調べようと思ったのですが、縮刷版すら作っていない。新聞社の義務として縮刷版を作らないと、読者はあとから検証することもできないですよね。
 もちろん朝日も同様に褒められたものではありませんが、慰安婦問題の誤報道については、保守の方はあまりステレオタイプにものを言わない方がいいんじゃないでしょうか。
以下は関係箇所全文です。


1997年4月13日
読売新聞社説
『まだ残る“日本性悪説”の呪縛』

〈バランスを欠く慰安婦論議〉
第二次大戦に至る日本の侵略行動の背景には、アヘン戦争以来の帝国主義的アジア侵略の歴史がある。英、仏、欄は第二次大戦終了後も植民地支配を回復しようとして、再侵略した。
 近年のいわゆる従軍慰安婦問題等も、とかくバランスを欠いた形で論じられることが多い。
 GHQが憲法原案を起草したころの日本には、レクリエーション・アンド・アミューズメント・アソシエーション(RAA)の施設が各所にあった。スポーツ施設かゲームセンターのような名称だが、占領軍将兵用の「特殊慰安婦施設協会」である。
 日本政府の肝いりで設置されたものだった。が、GHQは各種の行政命令運営に「関与」したし、地方レベルでは米国側の命令で設置されたものもあった、
 当時、東京都渉外部長をしていた故磯村栄一・東京都立大名誉教授は、GHQに呼ばれ、焦土と化していた都内・吉原に米軍兵士用の施設を作って女性集めをするよう命令されたと証言していた。
 昨年十二月、米司法省は、旧日本軍で従軍慰安婦施設の設立や運営に関与した元軍人の日本人を入国禁止対象者にする、と発表した。それなら、先に、日本で慰安所の設立や運営に関与した米国内の元軍人の責任を明らかにするのが筋である。偽善というべきだろう。
 ドイツ軍が占領地域に多数の軍用強制売春施設を設営し、組織的な“女性狩り”をしていたことも明らかにされているが、日本の場合、官憲が「強制連行」したことを示す資料はない。
 言うまでもなく、他国が同じようなことをやったからといって、日本の行為が肯定されることにはならない。
 だが、どの国、民族の歴史もきれいごとばかりではないことは、ごく普通の常識に属する話だ。歴史の実像を、時間的にも空間的にも、複眼的に認識しようとする努力を欠いた偏った姿勢では、肝心の日本のことさえ、よくわからなくなるだろう。

〈軍国主義復活はありえない〉
勤労動員だった女子挺身隊を慰安婦徴用のための“女性狩り”だったと、歴史を偽造してまで、日本を“比類なき悪”に仕立てようとした報道などは、そうした偏った姿勢が行き着いた結果ではないか。
 憲法を考えるうえで問題なのは、そうした“日本一国性悪説”的な傾向と、左翼的護憲運動の流れとが、大部分重複しているようにみえることだ。
 憲法を一字一句でも変えれば軍国主義復活の危険を招く、といった調子の議論などは、東京裁判史観とマルクス主義的な左翼史観の尾をひきずるものだろう。
 現在の日本には、軍国主義が復活する条件も、復活をもくろむ政治勢力も存在することに目をつぶった議論である。
 歴史の冷静な点検は、二十一世紀の日本国憲法の在り方について、実りある議論を進めていくための、重要な前提である。
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# by eye-moriemon | 2014-12-08 16:46 | 歴史観 | Comments(3)



近代日本人の先天的欠陥を探る
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